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「テラクレスタ3D」サウンド制作について [コンシューマー(家庭用)]

1999年末のメールより。

オーケストラ風の曲は、シューティングでは珍しいですよね。

これには、裏話があります。
我が社(貧乏会社)の音源は、SC-88が最高機種なので、
色んな、今風の音が作れなくて、とても悩みました。

そこで、オーケストラの楽器なら、
まあ、聴くに耐えるだろうと思って、
こうしたんですよ。

もっと高価な音源なら、また曲も変わってたかもしれませんけど……。

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今でこそシューティングにオーケストラって珍しくはないですが、確かにメールの1999年当時では比較的珍しかったかも。


『テラクレスタ オリジナル・サウンドトラック』の出来は? [サントラ]

1999年末のメールより。

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あ、カセットは、あまり良い出来ではないので、気に入ってないです。
やっぱ、PC-8801では限界ありましたよ。
それに、時間なくて、無理やり提出させられてしまったモノです。

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1993年2月24日、当時ニチブツ東京事務所(六本木にありました)に勤務されていたM氏の計らいで、今はなき日物ビル3Fのサウンドルーム(吉田さん部屋)に一度お伺いさせていただいたことがあります。そのラックには、確かにすでに使わなくなったという88が積んであった記憶がうっすらと。PC-8801mkIIだったかなあ。

上記サントラの音源はここで聴くことができます。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3264006


気に入っている曲、そうでない曲 [全般]

1999.11.26のメールより。

今までの作品の中で、ご自身で気に入っているタイトルを 何点でもよいので教えて下さい。

テラクレスタのメインBGM。
マイティガイ。
ギャリバン。
ダンガー。
妖魔忍法帖。<なぜか、特に気に入っています。
アマテラス。
レジオン。
子連れ狼。
アームドF。
ブービー・キッズ。
クレイジー・クライマー2。

麻雀ウォーズは、Kさんと、頑張った記憶がありますね。
バニラ(シンドローム)も一生懸命でした。
クロス・ロマンスは、一人でやるのはハードでしたね。

なんだ、なんだ、ほとんどじゃあないですか(笑)。

逆に、これはダメだった、というものはありますか?  もしよろしければ、その理由なども。

ダメだったっていうのは、全部にあてはまります。
もっと時間を掛けたかった、っていうのばっかりです。

いつも、「えっ?もう出すの?」って感じでしたね。
いつも、締め切りギリギリまで、データをいじっていました。

ライ・サンダーってダメですね。
何か、チグハグで・・。

脱衣麻雀作品は、アミューズやコンシューマのタイトルと比べると、 力の入れ方が変わってくるものなのでしょうか?

いえ、それは、ないつもりです。
でも、期間がメチャ少ないので、どうしても妥協してしまいます。

それに、入力ハード(SMC)が潰れかかっていますので、
やりにくい、めんどくさい、は有りますね。

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Kさんとは、MSX「花のももこ組!」、PCエンジン「ファイティングラン」などの企画を手がけたKOTOBUKI氏。企画の前はデザイナーとして「麻雀刺客」「花のももこ組!」などの脱衣麻雀のデザイン(絵)を担当されていました。

SMCとは、SONYのパソコン、SMC-777。FM音原曲の入力は、SMC-777を使ったニチブツ独自のシステムが使われていました。これについてはまたいずれ書きます。……と初出時は書いていましたが、これについては『シューティングゲームサイド Vol.10』にて触れました(詳しく、かつ分かりやすくまとめてくださったhally氏に感謝!)ので、そちらをご覧いただければ幸いです。


「コップ01」「テラクレスタ」といったPSG曲について [アミューズ(業務用)]

1999.11.26のメールより。

「コップ01」って、かなり1ループが長い曲ですよね。ツールの仕様で短い曲しか作れないはずのPSG曲なのに。

COP 01は、(麻雀とは)入力ツールがたぶん違いました。
確か、NEC PC-8001でした。

それも、細切れの曲をプログラマーに頼んで、
プログラム的に繋いでいって長くした記憶があります。

それに、もの凄く、扱いにくいツールだったと思います。
テラクレスタの頃は、もう使わなかったですね。
何故、テラに使わなかったかは、覚えてないです……。
たぶん時間がなかったのではないでしょうか。

テラクレスタは、3日以内の移植厳守で、
麻雀のPSG用のツールで音符入力して、
サウンドのプログラマーが、データだけを取り出して、
FMの2203用に変換してくれたのだと思います。
とてもバタバタしてた記憶があります。

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この話題になった経緯は、確かPSGによる麻雀曲の制作環境について伺っていたのです。なんと8小節しか入力できなかったとか。

でも、同じPSG曲の「コップ01(1985年発売)」のBGMは、他社を含む同時期のゲームミュージックと比較してもやたら長い。なぜこのような楽曲を作ることができたのか?という疑問につながったわけです。

「マグマックス」でも同じツールが使われていたと思われます。


「テラクレスタ3D」プレゼントCD制作 [コンシューマー(家庭用)]

1997年9月。吉田さんがついにニフティの電子メールアドレスを取得し、その一通目のメール(それまでは紙の手紙でやりとりしていました。文通です)。どうやら、セガサターンのソフト「テラクレスタ3D」購入者プレゼントCD用の音源を制作していたが、ハードディスクが飛んでしまったようです……!

1997.9.19のメールより。

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とても、とても、とてもガックリ来ました。
いろいろアレンジしてCD作ろうかなと思ってたのですが、
やる気が……ううううっ……。(;_;)

そう、昔のしょうもない没曲が1曲有りますのでお茶を濁そうかな……。
後は今回のゲームから曲を引っ張って来てベースの音少し下げて……。

今回はマスタリングまで全部やらないといけないのです。
××万しか予算くれなかったので・・・。

だいたい9月末がハガキの締め切りですからぁ。
うーん、いつまでに仕上げようかなぁ・・・。
呑気ですね。

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予算は自主規制で伏せましたが、もう時効かな。吉田さんに確認しておきます……って、吉田さんはそういうの全然気にしない人ってのはわかってるんですが。笑


はじめに [このブログについて]

25年来の友人である吉田健志さんとの私信から抜粋したものを公開することで、ニチブツやニチブツサウンドに興味を持った人のための資料のひとつくらいにはなるのではないだろうか、なんて軽く考えて立ち上げたものの、いざメールを読み返してみたらいきなり掲載できないような危ないばかり話なのでどうなるやら。

というわけで、まずは試験運用です。

日々の生活に無理が出ないよう(つまりは長く続けられるよう)、時系列とか話題の流れとか関係なく、編集作業も最低限以下になりそうなので、読みやすさとは無縁かもしれません。

また元が私信中心、しかも記憶力に自信がない人同士の会話なので、内容には誤りがあるかもしれないことをご了承ください。同様の理由で、転載などの際には一声いただけると嬉しい(安心)かも、です。

どうぞよろしくおねがいします。



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